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ニホンムラサキのタネが届いたの巻

ニホンムラサキのタネが届いたの巻

手紙が届いた。
直筆の宛名。懐かしい文字。友達からだ。
それにしても薄っぺらい。何事だろうか?

ちなみに今日は2023年の5月。
休日や祝日が入れ替わって昭和よりずいぶんと暦の偶然とか運命みたいなものに頼らずに5月の頭は超特大大型連休となっている。
それが明けた3日目の水曜日。
そして、令和5年の世の中は固定電話も手紙も広告宣伝以外に使われることはほとんどなくなった世の中になっている。

さて、届いた封筒の角を斜めに小さく切ってハサミの先をいれる。中の手紙を傷つけず、さらに封筒もきれいにとっておきたいので私はこのやり方をずっとしている。
しかし、こんな作業もなかなかなくなってしまった。

中には一枚の便箋とビニール袋。サンリオのキャラクター「シナモンロール」に白い粒粒。
このビニール袋もシナモンロールからはとっくに卒業した娘さんのお下がりだろう。
きっとかなり大事にされていたのに、
そうこう大事にしまって取っている間にオーナーは歳を重ね、シナモンロール愛の熱もすっかり冷め、価値が低下、というより、むしろゼロ、ほとんど価値のないものになってしまって、今ではお母さんがこうして種を入れて送っても文句のひとつもでないのだろう。
で、さてはて?この粒粒は?ますますはてなだ。

手紙が一枚。封をした時に糊がついてどこか引っかかって取り出しにくい。ようやく取り出せた。
読めばニホンムラサキの種だという。
自家採取で昨年タネをとったものらしい。

ニホンムラサキとは紫根染めにつかう染料となる植物だ。根っこを2年育てるとムラサキに染める染料になる。花は小さな白い花。
知っていた情報ではない。ググったのだ。

紫根染めはとても手間暇がかかる。
租庸調の時代からいまも北秋田でいまもその伝統は残っているの。偶然だが知ってる人がそれを繋いでいる。
どうやって育てるのかとググるとその活動がまっさきに出てきたからきっとそのサイトを彼女も見たことがあるに違いない。

手紙によると5月が種まきにはぎりぎりだそうだ。
ググると
•冷涼な土地を好む
•発芽した双葉の丸葉はここら辺に生える雑草とに実ににている

という2点

さっそく小さなポットに昨日牛糞と混ぜて耕してあった畑の土をいれて、
丁寧にタネを乗せていった。
5かける5の25ある仕切りに2粒づつ。それが2つ。
見事に100粒のタネが収まった。
数えて送ってきたのか?
餃子の種が皮とぴったり収まった小さな日常の感動がある。

写真を撮ったのだが、このブログ過去に写真をあげすぎていて、アップできなかった。
写真に頼ろうとしたけれど、彼女はの物書きなので文章の方がイメージしやすいだろう。
手紙にしようとしたけど、この方が早く書けるのでここに進捗状況を書いて残しておこうと思う。

どうか発芽しますように。



# by tesigototent | 2023-05-10 11:41 | 染め班

はがき

今から書く話は、人に聞いたことと考えても、実際に私が感じた事と考えても、実際にあったこととも考えてもどうでもいいような不思議な書き方をします。


先週手書きの葉書が1通届きました。
このところ固定電話にかかってくる電話はほとんどが宣伝で、
ポストに投函されるハガキのほとんどはやはり広告です。
宛名も文面も手書き。しかもボールペン黒一色の葉書というのはとても珍しいです。

年賀状もほとんどが手書きであっても、色が付いていたりシールが貼られていたり。
色がないものはほとんどありません。
そんな中、全く色のない葉書が届きました。

「はじめまして」から始まった内容は

娘の〇〇が先月何日に亡くなりました。
年賀状をいただいていたのでお知らせいたします。

お母さんからでした。
え?と思いました。
まだ2月です。それに年賀状をもらっていたはずなのです。
すぐに年賀状の束を見たらやっぱりもらっていました。
今年は身体を大切にする年にしたいです。

みんな人生の節目の歳を歳迎えたのでこれからは自分の好きなことをすることにするとか、
そんな宣言的な文を書いてくる友達は例年よりも多かったのでさして気にしませんでした。

どうしたものかなぁと思いました。
お母さんに何がしてあげられるだろうと思いました。
とりあえずここ11年位の年賀状は出してきて並べて全て読みました。

仕事先が変わったこと。
今は忙しくしていること。
昔やっていたスポーツや習い事は今はしていないこと。
少し太ったこと。
新しい仕事を始めたこと。
仕事で大きな仕事を任されたこと。
新しい職場は今年は絶対にやめてやる宣言が書いてある年もありました。

いたって普通のやりとりでした。
彼女はいつも手書きの宛名で手書きの絵やデザインがされた年賀状でした。
写真や印刷が増える中彼女はずっとそれを貫きました。
ある仕事に就いた時は、その関連のデザインが施されていました。

最後に会ったのはいつだろう?
彼女が習い事なのか大学の部活の発表会だったか、それを見に行った写真があって。
でもそれは写真の記憶です。
その時一緒に行った友達に連絡をしましたが、その友達はその後の人生が忙しすぎるのと、
今を生きるタイプなのと、彼女の持ち合わせた素質で、
私ほど過去の記憶がありません。
何かエピソードの一つでもあれば、と思いましたが、 ほとんど新しい情報は得られないまま
近況の交換をして電話を切りました。

きっとお母さんに葉書を書かせたのは彼女自身で、
彼女はもう姿と形がないので何かの念力を使ってお母さんに葉書をかかせ、私に連絡をしてきたのです。
もしお母さんが知らせてくれなければ、他のよくある年賀状のように返事が来ないから、
そのままなんとなく縁が切れていく他の友達同様に終わってしまう関係でした。

高校時代からかれこれ34年間も年賀状だけのやりとりが続いていたと言うことも奇跡的ですが、
その終わりにお母さんを使って報告してきたことも彼女らしいです。

彼女とは「そういえば」部活も一緒でした。
それは思い出してから「思い出したこと」でずっと忘れていました。
彼女とは2年と3年2年間クラスが一緒でした。
彼女とした会話の中で1番印象的なのは、彼女はとにかく怒らない人でした。
怒らないというか感情の波が荒立たない人でした。
そうしているのではなくて、凪のような心を持った人でした。
私はといえばいつも何か小さいことに簡単に心の水面がバシャバシャと波打って腹を立てるんですが、
その時一緒にいる彼女はなんともないように過ごしています。
全くその状況に腹を立てることはなく、 悠々と過ごしているんです。
そんなとき彼女にどうして怒らないのと聞いていました。
そして彼女のようになれるものだろうか?とかどういう心持ちがするのだろう?と
不思議に思っていました。
もし彼女に会えるとしたら私はどんな高校生だったのか聞いてみたいところですが、
ちょっと恥ずかしいというかちょっと怖い気もします。
きっと突拍子もないおこりっぽいクラスメイトに思っていたに違いありません。
あまりウキウキした高校生活は送っていなかったので、
これといったイベント的、もしくはどこか出かけたエピソードがないのが残念ですが、
それでも34年間ずっとつながっていたって言うことに、
そしてもし今日明日彼女にあったとしても、教室や校庭で話をしていたその続きとして
話ができると断言できます。
共通の何か趣味とか事務的な用事や諸々話題があるから「会話できる」「会話しなくてはいけない」
人ではなくて、話がつながる、そういうタイプの友達だったと思います。
だからこそわざわざどこどこに行こうよとか何々をしようとか、
そうしたやりとりはしたかったんだと思います。

一度彼女の働く店に寄ったことがあります。
会社の帰りだったかまだ学生だったのか今は思い出せないんですが、
渋谷駅から渋谷公会堂に進んだところの左側にあるお店で彼女が働いていました。
これは行こうと思った記憶なのか言った記憶なのか今ではわからないですが、
とにかくそこで働いてる姿を私は記憶をしています。
その時の連絡手段はメールだったのか手紙だったのか、とにかく突然行ったような気がします。
そこで何をしゃべったかとか、そういったことが残念ながら覚えていません。

どんなおばさんになっていたんだろう。
記憶のまま大事にしたいと思います。

お母さんにはできるだけ彼女との思い出を詰め込んだ手紙を書こうと思いましたが、
今は短い文章の葉書を書こうと思います。



ホロリと落ちた花
鏡の水面が揺れる
記憶のかけら
集めても集めても
ずっと水色



# by tesigototent | 2023-02-27 10:46 | かんがえたこと

今日手に入れた衣服

今日手に入れた
手紡ぎコットンとコットンの手織り

機械おりヘンプ

の衣類

着るというより纏うという感じの肌感
今日みたいな湿度のあるけどうっすら冷える
けれど少し歩けば汗も出る
そんな今日のこの気候に着ても
ちょうど良い気温になる

これは不思議だけど事実
おもしろい

全然安くはない
むしろ高級

でも

綿を手で紡ぐのはとても大変
縦糸も横糸も紡ぎ糸で手織りするのも大変
縦糸なんて擦れて切れるし
横糸は撚りがかわって捻じれるかほどけるし

手紡ぎ糸を草木染めして製品にするのはかなり大変

色むらなしに同じ色に均一にするのは、
お店でそば茹でるくらい贅沢にかつ目を離せないから大変

この分量を手紡ぎするのは大変の大変

そもそも綿花から種と殻とを取り除いてこの分量綿だけにするのも大変

できないことだらけの詰まったジャケット🧥とマスク😷

工程は想像できても
できる気がしない

マスクくらいはできる分量、
綿花から綿を取り除いて綿打ちして縦糸も横糸もそれ使って手織りした綿100%の布はもったいなくて10年以上箪笥の中

思い出して出してみたら
包帯みたいだけど軽くて暖かい

やるな10年以上前の私。

この分量なら染めようかな、
どうしようかな

この季節、
似た色なら出せるな

そういやそんな絵本があったな
「ペレの新しい服」
暗唱できるほど読んだけど誰が書いたんだ?
エレサベスコフであってたかな?

#染め物
#織物
#手紡ぎ
#手織り
#organetaplaneta

# by tesigototent | 2022-09-23 21:57 | 手しごと

家を出て三時間

家を出て三時間

必要のない歩道橋をかけあがってみる
ジオラマみたい

ずっと前に仕事で来たはずなの駅なのにどこも見覚えがない。

通りは自転車で何度か往復したこともあるはず

変わったのはお互い様

街もお前なんかわからないと言ってる

それにしても人と車と音だらけ

目も耳が休まらない



# by tesigototent | 2022-06-04 13:05 | おでかけ

白黒のひまわり

上野リサさんの墨で描いたような力強いひまわりを見て
真似して絵を描いた

そもそもそれは全然ひまわりらしいところがないのに
完全にどこから見ても誰が見てもひまわりだった

なぜ?私はひまわりらしいひまわりを描いたのにひまわりにならなかったのに。
この前納豆のパックにひまわりを描いて花びらの枚数が多過ぎたのと、二重にしたこと
それから中央の丸が小さいことでひまわりではなくなっていたからだ

で、あれ?
なんで納豆のパックにひまわりを描いた?

写真を見直して思い出した

そこにははっきりと「ひきわり」と書かれた「き」の上にマジックで丸が描かれ
「ま」となっていたからだ

ああ、思いつきね。。。


一句
  ああそうかひきわりでひまわりだったか思い出した

#一日一句
#詩歌



# by tesigototent | 2022-05-15 23:01 | 一日一句

千葉の房総の暮らしの日常のことや、出かけた先のことをぽつりぽつりと


by tesigototent